解決事例
Examples of solutions

解決事例報告Solution case report

  • 過失相殺をされることなく、損害賠償満額を勝ち取りました。
    2021-08-17
    40代女性の相談者様が普通乗用自動車に乗って、二車線の道路を走行し交差点を左折しようとしたところ左に停車していた相手方の運転する個人タクシーが急発進してきて左後方に接触される事故にあいました。

    相談事例

    相談者様は、本件依頼時40代の女性です。
    相談者様は,普通乗用自動車に乗って,二車線の道路を東から西方に走行し,その先にある交差点を徐行して左折しようとしたところ,停車していた相手方の運転する個人タクシーの普通乗用自動車が急発進してきて私の自動車の左後方に接触するという事故にあいました。
    相談者様は,交差点を左折する際に,左側車線で停車している相手方がお客を乗せているのを見ました。それを見て,相手方のタクシー自動車はすぐに発進することはないことを確認したうえで,ウィンカーを出して,スペースに余裕をもって,徐行して左折しようとしたところ,相手方のタクシーが急発進してきて相談者様の自動車を左後方のドアの箇所に衝突しました。相談者様は,衝突を受けて,慌ててブレーキ踏み,いったん停車をしました。その後,すぐに相談者様の自動車を左折した先の道路の左脇に停車させ、そして,警察を呼びました。タクシーに乗っていたお客さんは,警察が来るまでの間に別のタクシーに乗ってどこかへ行ってしまいました。
    衝突したときの状況については,がんという大きな音とともに強い衝撃で相談者様の自動車全体が揺れました。相談者様は,ハンドルを握っていたためにハンドルにぶつかるようなことはありませんでしたが,上半身が前に勢いよくつんのめりました。
    本件事故によって,相談者様は,頭痛や首から右肩にかけて強い痛みを感じるようになりました。また,右肩から右腕にかけて痺れを感じるようになりました。本件事故の通院で約11か月間病院に通院し、投薬,マッサージ,電気治療及び首の牽引療法の治療を受けました。治療の結果,右肩から右腕にかけての痺れは大分よくなりましたが、しかし,首の痛みは,残り続け,仕事や日常生活において負担を感じるようになりました。
    相談者様は,治療が症状固定に至った時点で弁護士費用特約を使い、弁護士に本件事件を委任しました。

    解決結果

    1.弁護士は、後遺障害診断書をもとに後遺障害診断の手続を進めましたが,後遺障害の認定は非該当というものでした。そこで、後遺障害について異議申立も行いましたが、結果はやはり非該当というものでした。
    2.そこで、後遺障害が非該当という前提で,相手方の保険会社と交渉を行いました。争点となったのは通院慰謝料の額でした。当方の提案が慰謝料117万円、合計123万8150円であったのに対し、当初相手方の保険会社の提案は,通院慰謝料105万3000円でその他の損害を合計して112万1150円(既払い治療費を除いています。)でした。しかしながら、この金額は赤い本などと比較しても低かったことから裁判を仄めかしながら交渉を進めた結果として慰謝料117万円、合計123万8150円という当初の提案額満額で合意をすることができ、その後保険会社から速やかにその金額が振り込まれました。なお、過失相殺はされませんでした。

    弁護士のコメント

    この事件を見ている限り,過失相殺を相手方が主張してきそうな事案であり、過失相殺をしたうえで提案するかどうかを迷いましたが,実質的に追突案件と判断して過失相殺なしを前提に交渉に入ったところ、相手方も過失相殺を問題にすることなく,合意に至ることができました。この辺の強気の判断がこの結果につながったのだと思います。
    後遺障害の認定をとることができなかったのは悔しく思いますが,治療の経過などを見る限りではやむを得なかったように思います。
    今回の事件では,弁護士費用特約を相談者様が利用してくださったので,相談者様に弁護士費用や事件処理の負担はかかりませんでした。改めて弁護士費用特約は偉大だな思いました。

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